旧竹葉会ブログ(移転しました)

千葉大学の和楽器サークル「紫千会」(旧:竹葉会)のブログです!

いとたけ考 その1   ~金子 慎の随筆~

こんにちは。金子です。今僕は免許合宿で山形県に来ています。合宿なのでホテル連泊というちょっと贅沢な日々を送っておりますが、スケジュールが思ったよりもスカスカでです。さらにホテルのため楽器の練習ができない…(楽器は連れてきたんですが…笑) ということで、暇つぶしに随筆という形で自分の思っていることを綴っていこうと考えました。生意気な文章ですが、お読みいただけると幸いです。

ちなみになんで山形に来たかというと、山形新幹線に乗りたかったからですこれだから鉄道マニアは… ~(-o-)~ヤレヤレ

 

第1回では(←つまり連載するのかな…?)古典曲の魅力について自分なりに書きたいと思います。学三*1の中でも古曲が好きという人は少数派ですね。やはり堅いイメージが強いですからね。初めて邦楽に出会ったとき、「前唄」「手事」「ちらし」「後唄」といった構成にまず「」と思うに違いありませんよね!そして歌詞も当然古文調で親しみにくいうえ、曲と同化?するので何言ってるのかわからない(※尺八としての見解です)。そしてなんといっても曲が長いというのが「眠くなる」といわれる理由ではないでしょうか。

 

しかしですね、古曲はわかってくると魅力が多いんですね。古くは江戸時代の曲なので、年月というふるいにかけられて厳選されてきたのですから悪いものなどないのです。

古曲は大抵三味線がメインになり、箏はサブ的な位置づけですが、江戸後期になり、箏をメインとする曲も作られています。吉沢検校の「千鳥の曲」をはじめとする「古今組」といわれる曲がその代表例ですね。

ヨーロッパに目を向けると、ベートーヴェンをはじめとする「ウィーン古典派」が活躍していた時期で日本もヨーロッパも古典の再興キャンペーンをやっていたことになります。

話がそれましたが、要は古曲は絃方がメインであり、尺八は…飾りといったところでしょうか。特に琴古流の場合は三味線とおなじ動きをするので飾り感が強いですね(笑)都山流はオリジナルな感じがあるのでパートとしての印象が強いです。

 

で、僕が思うに古曲の尺八は「いかに絃方が作る世界を壊さずに、その世界を広げられるか」を意識することだと思うのです。フレーズの途中でブレスしたり、やたら装飾音をいれたり、鳴らしやすい音をドヤ顔でやたら鳴らしたりするのはせっかくの曲の世界を壊してしまうので、僕は演奏するとき気を付けるようにしています。

 

ていうくらい「世界観」が古曲はあるんですよ!僕が好きなのは菊岡検校の作品が多いですが、菊岡作品はしっとりした旋律や都節音階への転調が特徴?ですね。これに関してはまた別の機会に紹介したいと思います。

いろいろ書いているときりがないので(笑)、第1回はこんな感じで締めます~

*1:関東学生三曲連盟:東京周辺大学和楽器サークルの集まり